
私
はパラオのハードウェアショップが好きです。それは日本で言う“ホームセンター“、”DIYショップ“と言ったところでしょうか。売っているものは、ネジや釘に始まり、照明、電気、電設関係、パイプや蛇口、温水器など水道関係、ジュウタンやゴムマット類、電動工具&ハンドツール、園芸用品、日用雑貨、掃除道具、ボート用品、自動車用品、アウトドア用品、エアコン、洗濯機&乾燥機、冷蔵庫、ペンキ、木材、鋼材、トタン、セメント、金網、・・・などなど、島生活を少し豊かにしてくれるものが沢山あります。代表的な店は3店有り、面白いことに、それぞれ揃えている商品が少しずつ違い、お互いの足りない部分を補完し合っているという感じで、例えば、A店にはボルト(ネジ)が有るけれどナットが無い、M店にはナットはあるけどワッシャが無い、K店にはワッシャだけ有る、という状態です。
私は仕事でのちょっとした部材集めやアイデアを求めて頻繁に行っており、店員さんに“アイツまた来たぞ”って呆れられています。こちらに住んでいる人は、これらの店を回り回ってかなりお世話になっていると思いますよ・・・ところで、なぜ好きなのか?と言いますと、あと一歩が足りない未完成商品、どうやって使うかが分らないハテナ商品、安心堅実だけどデザインがイマイチの日本製品、高いけれどすごくいいアイデアのアメリカ商品、日本と比べてめちゃくちゃ安い台湾・中国商品、など、私にとっては、玉石混交のオモチャ箱。日本では、欲しいと思った商品はすぐ手に入りますよね、でもここでは何もかも輸入、人口も客数も少ないので無いものだらけ。部屋に置く棚が欲しいなぁと思っても、ちょうど良いサイズやデザイン、価格が揃ったものはまず有りません。
ではどうするか、@パラオ中を探し回る、A見つからないから諦める、B日本やアメリカから輸入する、Cここで手に入る材料で自作する、D中古品を譲ってもらう、これらの選択肢のなかで、Cは、余計な送料もかからず、早く入手できるのでけっこう有効なのです。ここはパラオ、見た目は二の次。とりあえず自作すると決めて材料を買いに行くとします。頭の中では、木材の2×4が6本、板は10mm厚の4×8が2枚、金具はアレとアレが何個ずつ、とか試算しているのですが、いざ買おうという段階で、思っていた木材は各1本と1枚しか在庫が無い。パラオ中を探しても売り切れ中で次回入荷予定は2ヵ月後。などということがしょっちゅうです。ではどうするか?ここでいきなり設計変更です。設計と言っても大したことないのですけどね、在庫の有る材料で考え直すのです。こんな事が度々起きるので、作るものが当初思っていたものとは全然違うものになってしまったりすることもあります。
最初はナイナイ尽くしでかなり落胆していましたが、慣れればこのハプニングも楽しくなってくるのです。アイデアがモリモリと湧き出て、結果的にはすごく良い物になったり、かなり安く出来上がったり。もちろん反対の場合もありますよ。でもそれも良し。そのうち、逆の発送が出来るようになります。店の品揃えを見て、う〜ん、これがあればアレが作れるな!となるわけです。私がずっとお気に入りなのは、亜鉛メッキされた丸い鉄パイプ。本来は地中に埋めるガス管ですが、錆びに強い上、厚くて強度があるので、ここではさまざまな物に使われています、仕上げにペンキが塗られたりして分かりにくいですが、皆さんお気付きでしょうか? 階段の手すり、フェンスやテントの柱、アンテナの支柱、トラックのバンパーや荷台、ボートトレーラーのフレーム・・・
日本でも昔はこうして手作りしていたのでしょうけれど、人がこういった単純なものを利用して上手く作ったのを見ると、なるほど、と思わせられます。今度は僕が誰かに、なるほど、と思わせたく、また何か新たなものを作りたくなってくるのです。あ〜、また来てしまった・・・
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伊井康理(いい やすまさ) |


