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パラオ在住者、元在住者、パラオ関係のお仕事の人、パラオを愛する人々によるパラ×パラオリジナルコラム

ラオでダイビングに行くと、合間にボートマンがついでのトローリングをし、エサもサオもないのに(ルアーと釣り糸のみで)日本で買ったらいくらするだろう?というような大きな光る魚をいとも簡単に釣り上げるシーンをよく見かけます。そして無欲で人懐っこい彼らは、誰も頼まないのにものの10分でこの大きな魚を10人前くらいの刺身に切りさばき、バッグから醤油、レモン、ワサビを出してボートのみんなにふるまってくれます。

「パラオにワサビがあるの?」とはじめてのゲストは驚きますが、日本統治時代の名残で、醤油、ワサビ、刺身、白いご飯などはパラオ人の定番メニューです。ワサビは日本のようにちょっとでなく、チューブからぶにゅーっと10cmくらいしぼりだされます。そして、あれば醤油に島レモンが搾られます。レモン?そう、南国の採れたて刺身には爽やかなレモン醤油がよく合います。パラオ人はピリ辛味も好きで、ここに小さな生の激辛トンガラシが1本入ることもあります。

ダイビングのついでによく釣れる魚は、

・スマガツオ
(30-40cm位の小さめのカツオ。背びれの下に斜めのシマシマ模様あり)…・赤味のカツオ。上手にシメて切ると美味しい。

・バラクーダ
(ダイビングで見るあのバラクーダ)…・バラクーダってシガテラ毒があるんじゃないの?!いいえ、それは地方によるらしく、パラオのは問題なし。白く透き通った肉で歯ごたえがあり、釣りたて刺身は悪くない。

・キハダマグロ
(ダイビングでは見られない。尻尾が黄色く丸々太ったかっこいいマグロ。)・…くせのない上品な赤身。魚臭くなく歯ごたえもあり飽きずにいくらでも食べられる。

・カマスサワラ
(ダイビングで見られるヨコシマサワラに似た外洋性の魚。沖合の安全停止中に見られることも。大きさ1m以上。)…・薄桃色の肉。刺身には淡白だが、切り身を料理するとどう料理しても美味しい。調理後は鶏肉か?!と思うくらい匂いがなく身は上質のササミのような品のよさ。塩コショウでソテーするだけで味付けもいらないほど美味しい。

これらを仕事の合間に釣ることはパラオ人には朝飯前です。

さて、私は今年5月に小笠原に2週間行ったのですが、伊豆諸島では「島寿司」という人気郷土料理があります。南国の白身の魚をヅケ(醤油につける)にして、にぎりのネタにしたもの。白身のヅケは、醤油の色で赤身の刺身のような色になります。そして小笠原では昔ワサビが手に入らなかったため、今も洋ガラシをワサビの代わりにシャリに塗りますが、違和感なく島寿司によく合います。ダイバーに人気の島寿司の折り詰めは同じネタの寿司が10個くらい入るだけで1000円以上しますが、美味しいので大人気です。

小笠原のビジターセンターに、観光客向けに島寿司の作り方のプリントが置いてありました。使う魚はカマスサワラです。切身を15分醤油に漬ければいいだけです、パラオでもできるではないですか。早速パラオであまったサワラを持ち帰り作ってみました。食べてみると、うわー美味しい!しかも醤油皿がいらないのでパーティーでもサンドイッチのように簡単に食べられる。コストも激安…・。ある日大勢での夕食会を企画し、パラオ人にサワラを釣ってきて、と頼んだけど釣れたのはバラクーダだけでした。「えーバラクーダー??困るー。パーティーはどうなるのー!!」と言うと、「ノー!バラクーダもベリーオイシーサシミ!」と言われ、もう時間もないしバラクーダで島寿司を作ってみることにしました。・…結果、サワラよりもっと美味しかった!!バラクーダをヅケにすると身がサワラ以上にトロッとしてシャリとよくなじむし、味も口当たりも申し分なしでした。

他にパラオの魚で作る、私のはずせないオリジナル料理をいくつか紹介します。

「ツムブリカレー」小さめのツムブリで、さばき方もわからないし・…あるとき困ってそのままぶつ切りにしタイカレーの具にしてしまいました。ココナツミルクとバジルとナスがたっぷりに、市販のタイカレーペースト、ナムプラー、青唐辛子、砂糖、スープの粉を入れ15分煮るだけ。味噌汁くらい簡単です。煮崩れたツムブリはツナ缶のようにグチャグチャでしたが、冷えるとなんとカレー全体がゼリー状に固まりました。煮こごりというわけです。ツムブリに、いかに油がたっぷり入って栄養があるのかが分かりました。もちろんそんなリッチな素材のカレーは味わいがあり美味しいのです。

「サワラの味噌焼き」数日たったサワラは切り身にして、味噌とみりんを混ぜたものを表面に薄く塗り、数時間おきます。熱したオーブンかトースターで両面を焼きます。ふわふわの白身のサワラと炊きたての白いご飯との組み合わせは絶妙です。

「SAMMY風カツオのたたき」仲良しの水中写真家SAMMYさんが作ってくれた南国料理。スマガツオかキハダマグロはさくに切り、表面をさっとあぶります。焼き網の上にアルミ箔をしいて、5秒ずつのせればそれでOK。そしてニンニク、ショウガ、青ねぎをどっさりみじん切りにし、スライスしたカツオにたっぷりのせ、食べる直前に市販のポン酢醤油をかけます。いくらでも食べられるくらい美味しく、ビールもすすみます。

「あら汁」身をとって残った魚の骨や頭は、たっぷりの千切りショウガとタマネギのざくぎり少しとを煮立てた湯に入れ、塩と醤油ちょっとでシンプルに味をつけます。たくさんの刻みねぎをちらして熱々を飲み会の最後に。

観光客のみなさんはパラオで魚を料理するのは無理と思いますが、現地の人に頼んで食べさせてもらったり、有名レストランに行けば、今日ダイビングで見たばかりの魚がきれいな刺身になってテーブルに上がります。日本の寒い海の美味しい魚にはかないませんが、ピリ辛レモン醤油などでアレンジしたパラオ風味付けで採れたての魚を楽しんでみてください。

渡辺 康太郎

東出陽子 (ひがしで ようこ)
パラオ暦9年 ダイブ本数4700本(2007年12月現在) Fish’nFinsガイドインストラクター。国際色豊かな当店の日本人ダイバー部門の営業、予約、ガイドを6年間ほぼ1人で受け持ち、自分が受けたいと思うようなガイディングを心がけている。不定期でリピーターあてに発信する型破りな YOKOニュースが好評。
URL; http://it-net.ddo.jp/fishnfins/



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