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パラオ在住者、元在住者、パラオ関係のお仕事の人、パラオを愛する人々によるパラ×パラオリジナルコラム

回は産休中ということもあり、外にネタ探しに行く時間なかったので、最近私に起こった(?)パラオでの出産について書いてみようと思います。日本では少子化問題が大きくとりあげられていますね。こちらでもNHKニュースなどでよく見かけます。パラオでも昔に比べると子供を産む人数は減っていると感じます。でも私がまわりを見渡すかぎりでは平均3人はいるので深刻な少子化とはいえないと思います。また日本での産科の医師不足もよく聞く話です。これはパラオでも同じことがいえると思います。パラオの国立病院には産婦人科の医師は2人です。この二人で妊婦検診から出産、産後の入院の回診、婦人科検診まですべてをこなしているのでいつ寝ているのだろう、といつも思います。

パラオと日本での出産の違いはいくつかありますが、一番にあげるとすれば「料金」ではないでしょうか。私は日本での出産経験がありませんが、友人に聞くと、保険がきかないそうで、一回の妊婦の定期検診に数千円かかるらしいです。臨月になると毎週検診があるので出費も大きいですよね。パラオは外国人でも妊婦の定期検診は「無料」です。ビタミンと鉄分のサプリメントも無料でもらえます。かかる料金は超音波診断の$15と薬代のみです。超音波診断は毎回するわけではありません。安定期に入ったときと出産直前の2回程度です。薬も健康な妊婦であれば必要ありません。出産費用も日本だと数十万円かかるらしいですが、パラオだと帝王切開で$1300くらいです。ただこれは外国人料金なので、パラオ人はもっと安くなります。私はパラオ人の配偶者なので外国人とパラオ人の間くらいの料金で$400くらいでした。自然分娩だともっと安いです。

次に「入院日数」だと思います。日本だと自然分娩でも一週間くらい入院すると聞きました。ここパラオでは一週間も入院している人はほとんどいません。私の場合、帝王切開で、一回目の出産では一泊、二回目では二泊で退院しました。二泊すると自分でも長い入院だなぁ、と思うくらいでした。産科の入院病棟は一日二回午前10時から午後2時と午後6時から午後9時しか面会時間がなく、面会できるのも母親の両親か子供の父親のうち一人だけと制限されています。また入院中は病院から提供された割烹着のような服しか着ていないので病棟の外にもいけず私は二泊でも結構退屈でした。

そして、違いというか今回の出産をしているときにおもしろいなと感じたことは「多国籍」です。私が出産したときに手術室にいたのが、執刀医(産科医)と麻酔科医がフィリピン人、小児科医がアメリカ人、看護士達がパラオ人、そして患者が日本人でした。タガログ語と英語とパラオ語が私の頭の上でとびかい、日本語のうめき声が聞こえるという不思議な空間でした。そして生まれてきた子供がパラオ人と日本人のハーフというまさに多国籍手術室でした。
これも、日本では聞かない話ですが、出産前に病院から「入院に際して用意しておくもの」リストをもらったのですが、その中に「子供の名前」がありました。これは、入院中もしくは退院時に出産証明書を作るための書類に記入しなくてはならないからなのです。それをもとに病院が出産証明を作って裁判所に送り、裁判所が出生証明書を発行するのです。これが、パラオ人にとって一番大事な身分証明となります。パスポートもこれがないと作れませんし、日本の出生届を出す際にもパラオの出生証明書の提出を求められます。

出産は大変な経験でしたが、今回は二回目ということもあり、多少余裕をもって観察できたと思います。皆様が多少でもおもしろく読んでいただけたのであれば幸いです。


ブレル美苗

ブレル美苗
パラオ在住10年。苗字はブレルに変わって早5年。
impac bakaryにてパラオフルーツクッキー職人として日々美味しいクッキーを焼いている。




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