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0m程度の水深だろうか?珊瑚の群生が波と光の織り成す亀の甲羅にも似た文様が揺れ動く海底を見ながら、様々に変化するペリリュー島の東側の岸寄り。ヤツが出て来るであろうと思われる所に大きなポッパーを投げ入れ、日本なら魚が逃げるのでは無いか?と思える様な水飛沫で、えさに成る小魚を捕食する様な音を演出する。今度こそ出るか?次こそ出るか?と期待と希望とをルアーに込めて投げ続ける私。そんな時、フト思い出すのが十数年前、釣仲間に誘われて初めてパラオに来た時の事です。釣具もルアーも勿論のこと、GTフィッシングのノウハウさえも確立していない時代。ろくにアクションをしていないルアーに我先にと飛び付いて来たあのGT達は、今、何処へ行ってしまったのでしょうか?日本での釣の情報では「パラオは釣れなく成った」と言うのが通説に成りつつ有ります。確かに、釣り難く成っているのは事実ですが、釣れない訳では有りません。昔に比べて正確なキャストやルアー操作を要求されますが、私にとってまだまだパラオは十二分に魅力的なフィールドです。
居酒屋「夢」そして、GT Expressと言うフィッシングガイドを生業として、パラオに根を下ろそうとしている私が、日本からのお客様とのメールでのやり取りの中で「透明度世界一の海を持つパラオで・・・」と書き、提案し、お誘いし、パラオの海を案内した時、この綺麗な高透明度の海が後何年持つのだろうか?大好きな、本当に大好きなパラオの海が、少しずつ失われて行くのでは?何時までGTが釣れるのだろうか?と、不安に成る時が有ります(もっともそんな時は、釣れない時ですが)。
パラオを知る前、夢中で通った沖縄、石垣島では、浅瀬が観光客の誘致と言う甘い誘惑に因るゴルフ場開発の土砂流入で、膝位までがドロで埋まり珊瑚が無くなったのを見て来ました。何時まで「透明度世界一の海を持つパラオの海で、ポッパーを思いっ切りフルキャストして見ませんか」とメールに書けるのか?自然の持つ力の凄いのは承知してはいますが、パラオの海の綺麗さに後押しされ、パラオの海で生活している私にも、何かやれる事は無いのか?とフト思う時が有ります。もし、この先十年、現在のパラオの海の状態を保てたとしたら、本当の意味で、世界に誇れる海に成るのでは?とも思っています。
仕事柄、ダイビングショップの方々とお話する機会が多く、たった3年保護しただけで、ナポレオンフィッシュが物凄く増えているとの話も聞きますし、マングローブ林に、マングローブ蟹が増え、有機質を食べ、浄化に役立っているとも聞きます。私は釣氏ですが、ダイビングポイントをNOフィッシングエリアにする事には、ダイビング大国のパラオでは当然の事だと思うと同時に、日本の東京湾の浅瀬(三番瀬)が、稚魚を育て、人の手に因って汚された東京湾が、江戸前と呼ばれる魚を育てて居るのも承知しています。パラオでも、小魚が育つ浅瀬を残したりして、後世に、このパラオの海を、世界一の海として残したいと思うのは、私だけではないはずです。
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坂入 迪郎(サカイリ ミチオ) |


