オリジナルコラム
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執筆者: 菊岡 さやか
vol.23 パラオの太陽と月と星

パラオの太陽と月と星

ラオの太陽、人々を照らし、木々を照らし、海を照らし、世界を照らす。まさに、恵の光であり生命力にあふれている。その太陽の下、人々は笑顔にあふれ、木々は生き生きと生い茂り、海は蒼さをより深める。それがパラオのシンプルライフ。
私の住む島、バベルダオブ島とダウンタウンのある島、コロール島を結ぶ橋、その名もKBブリッジ(コロールとバベルダオブを結ぶので)。その橋の袂は遊泳区域があったり、釣りを楽しむ人(地元民)がいたり、おしゃべりする人がいたりと、パラオ式公園みたいなもの。日が傾き紺碧の海が橙色に変わるころ、そこは絶好の夕日スポットとなる。そっと車を止め岸に立つ私の前に、さえぎるものは何も無い。穏やかなに染まってゆく雄大な海の向こうに沈み行く太陽は、パラオの姿を刻々と変えてゆく。海の色、雲の色、空の色、町の色、木々の色がありとあらゆる色に染まり、昼間見慣れたパラオの景色が神秘に包まれる瞬間がそこにはある。

々と変化するその色達は、名前も無いであろう微妙な違いと多様性をみせてくれる。ひたすら息を呑み、静けさの中変化してゆくパラオを見つめ、はるかかなたから夕日を背にパラオへ降り立つ飛行機をも景色にしつつ、夕刻は過ぎてゆく。
そして気づけばあたりは夕闇に。さっきまでの色の七変化は終わりを告げ、月と星が少しずつ姿を現す。次第に星達が輝きを増し、パラオが夜を迎えたら今度は白い天使の輪がかかった真ん丸い月が大きな空の舞台の主役になる。満月というだけでは物足りない、天使の輪のある月。朧月(おぼろづき)でもない、あの月には名前があるのだろうか・・・日本の様に外灯のないパラオの夜は、月明かりと星の輝きがすぐそこにある。日本では近くにあるはずなのに見えないもの、すぐそこにあるのに隠してしまっているもの、それがパラオには自然の姿でそこにある。なんて贅沢なのだろうと、素直に感謝する毎日である。そんな月を取り囲み、幾万もの星達が我先にと輝き、瞬く。どこまでが星座で、どこからが名前の無い星なのか、どれが1等星でどれが6等星なのか。そんなことを考えているのかいないのか。目移りしてしまう衝動をおさえ、心静かに見上げる空だけに、いくつもの流れ星が姿をみせてくれる。はるかかなたで確かに息づく壮大な力に圧倒され、尚且つ心が洗われるような爽快感。お願いごとなんかしなくても、それだけで充分幸せだ。
そこにあるのに気づかない、そこにあるのに感じない、これこそ本当のもったいない。幸せはすぐそこにあるものなのに。

菊岡さやか

菊岡 さやか  (きくおか さやか) 
シンプルライフが性に合うホテリエ。ナチュラルが大好きな田舎ものです。
Airai View Hotel &Spa
Front Desk Department/Guest Relation
URL; www.airaiview.com

 

vol.12 シンプルライフ

シンプルライフ

P

alau、それは生き物の楽園。動物、植物、そして私達人間にとっても。ただ単純に生きるということがどういうことだったのか、喧騒のなか生きる日本人にも思い出させてくれる様。直行便で4時間半、日本の真南で時差のない小さな国はまだまだ人目につかない南の島。この目の前に広がる大自然を大切に出来る人のみを自然が受け入れてくれる様だ。

 小さな空港に降り立ち、感じるのは潤いのあるやわらかい空気。そこからでこぼこの味のある道を車でゆっくり走ること5分、左手にふわっとした明かりが灯る落ち着いた雰囲気のホテルが見えてくる。それがAirai View Hotel & Spaである。ゆっくりと正面へ進むと、木のぬくもりの可愛いロビーがお出迎え。一歩足を踏み入れると、そこは外観とは違う世界が広がっている。 
 24時間オープンのフロントデスクでチェックインを済ませ、荷物は任せてそのままお部屋へ。到着した夜は明日に備えて早く寝るのが一番、明日の朝の晴れ渡るさわやかな空気の中に浮かび上がる、透き通る海の夢を・・・。
 翌朝、朝日が顔を出した頃、まだあたりは涼やかなPalau。早速遠目に海を感じながら、朝のひと時を過ごす。そしてPalauは動き出す。日が昇り、気温がぐんぐん上ってくるとさぁPalau探検へ。海へ行く人、滝へ行く人、Palauの旅は自分次第・・・

のPalauのイメージはこんな感じでしょうか。それに、Palauの魅力はダイビングだけではありません。1年半のPalau生活、ダイビングのライセンスは未だにとらずじまい。ロックアイランドと呼ばれる世界屈指のPalauの海には何度も行きましたが、シュノーケリングだけでも一日では足りない・・・。さかなたちに誘われてどこかへ漂っていきそうな海の下の楽園はダイバーさんだけのものではありません。群れを成して目の前を回遊する小魚と、悠々と近づくおっきなナポレオン、夢中で追いかけていつの間にかボートはどこへ?それを何度も何度も繰り返し、それでも飽きずに半ば行方不明になりかけて…と、こんな感じで一日中。Palauの海はノンダイバーをも魅了して止みません。他にも一番大きな島、バベルダオブ島にあるノースビーチコテージ。これはすごい。遠くのほうに波が見えたので、ちょっとした好奇心で行ってみることに。ビーチサンダルを手に、沖に向かって歩くこと15分強。太ももあたりまでの水は変わることなく、波はまだまだ先の方。不安になってビーチを見てみると、ビーチもはるか向こうのほう。果たしてこの遠浅はどこまで?そのまま吸い込まれそうな海をなくなく引き返しました。
 まだまだ発見されていない所がたくさんあるような、秘密めいた島Palau。縁あってそんな楽園に住んで1年半、シンプルライフが私にはしっくりきています。自然と生きるってこういうことなのかもしれませんね。

菊岡さやか

菊岡 さやか  (きくおか さやか) 
シンプルライフが性に合うホテリエ。ナチュラルが大好きな田舎ものです。
Airai View Hotel &Spa
Front Desk Department/Guest Relation
URL; www.airaiview.com