オリジナルコラム
nicedaytour
執筆者: 浅賀 祐子
vol.29 食べ物にまつわる話

なんてデカいエンジンだ!!!

めてパラオに来て一番驚いたことは、日本の食べものが豊富なことだ。パラオのガイドブックを見てもコロールの狭い街中を歩いてみても日本食レストランはたくさんあるし、コロールのスーパーに行けば大抵どこでも日本製食品を見つけることができる。もちろん食べ物に限ったことではないけれど・・・。各種調味料はもちろん納豆、カップラーメン、お菓子やアイス、アルコール類まで何だって揃っている。そりゃあ、本家日本のスーパーと比べてしまうと全く勝ち目はないけれど、ここはパラオ。こんなちっぽけな島国にこれだけのものが揃っているということが素晴らしいのだ。以前アメリカやオーストラリアにいた頃は、スーパーで日本食を探すのに一苦労、あっても目が飛び出るような高価なふりかけやマヨネーズ程度の品揃え。それに比べて、パラオで買える日本製食品はべらぼうに高いわけでもないし、ある程度妥協もしつつ自炊すれば、それほど不便を感じることもなく毎日日本にいるときと同じような食生活を送ることが出来る。 でも、それは私が日本人だから・・・というわけではないのだ。パラオの人々の生活にも、日本食文化が根付いている。これは日本統治時代から続いているものなのかどうかは分からないが、こっちの人は何にでも味の素を入れるし、スーパーでパラオ人のおばさまからめんつゆの使い方を聞かれたこともある。それに、ダイビングやツアーに出るボートにしょうゆとわさびが乗っているのは刺身を食べるためだったりするわけだ。一例を挙げると、パラオ風魚の煮付け。パラオ人のお弁当に度々登場するこのメニューは、パラオ風ではあるけれどしょうゆベースでとっても美味しい。以前、某ボートオペレーターから教えてもらったレシピをご紹介。 


 




1鍋に魚の切り身を並べる。
2魚が半分位浸かるまで水を入れる。さらに、魚がひたひたになる位までサラダオイルを入れる。
3鍋を火にかけ、適当なところで塩、味の素、ガーリックパウダーを少々加える。
4しょうゆを結構多めに、砂糖をスプーン半分くらい入れる。
53分くらい弱火で煮る。
6たまねぎのスライスを加え、火を止める。出来上がり!

分量や作り方が大雑把なのはご愛嬌ってことで・・・。
でもこれ、師匠がこうして教えてくれたので、これが正しいのだ(笑)。水と油を半々くらいで煮るのにはビックリしたが、南国の暖かい海に棲む脂がのっていない魚を調理するにはちょうどいい加減だ。パラオ風アレンジといったところか。個人的には和風よりパラオ風煮付けの方が好みだったりする。ぜひお試しあれ!ツアー中、ランチタイムになるとどこからともなくパラオ人達が自分のお弁当持参で集まってきて、いつの間にか大きな輪が出来る。みんなで食べるご飯は本当に美味しい。その一例がパラオ風煮付け。みんな食べきれないくらい大量のご飯を持ってきて、食べろ食べろ!と勧めてくる。どうして有り余る程持ってくるのか?ずっと疑問だった。ところがある日、体験ダイビングでガルメアウス島に行ったときのこと。その日は快晴、海も穏やかでゲストのみなさんと気持ちよく午前中のダイビングを終えて、さぁお弁当にしましょう!というところで問題勃発。なんとゲストのために用意してきたお弁当5個のうち3個が “アリんこ” どもに襲撃されているではないか。困ったなぁ・・・と頭を悩ませた結果、某台湾系と韓国系ツアー会社のBBQ準備隊のパラオ人達に相談してみた。事情を説明すると嫌な顔ひとつ見せず、各会社が用意したスタッフ分のお弁当を分けてくれた。それにBBQのお肉もたっぷり。ちぐはぐなお弁当になってしまったけれど、何とか人数分確保。ほとんどが初めて会ったパラオ人ばかりなのに、みんな本当に優しいなぁとつぶやいたら、一緒に島に来ていた某パラワンガイドが教えてくれた。パラオでは、誰か一人でもお腹が空いていたらそれはみんなハッピーじゃない。みんなお腹いっぱい食べられることがみんなの幸せ、と。なるほど。だからみんな余るほどお弁当を持ってくるのか。このハッピーストマック精神、きっとこの日のゲストのみなさんにも伝わったと思う。

伊井淳教浅賀祐子(アサカユウコ)
パラオ在住5年目突入。
一応ダイビングガイドもしつつ、自由人やってます。