オリジナルコラム
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執筆者: 佐々木 郷子
vol.24 日焼けのお話パート2

日焼けのお話パート2

て今回は日焼けの話パート2、日焼け止めについてお話させていただきます。よく、市販されている日焼け止めの表示にSPFとかPAとかありますね。
まずSPFとはSun Protection Factor と言ってUVB防止効果を数値で表したものです。
その測定方法は日本化粧品興行連合会で決められており、SPFは2から50までの数値で表されますが、表示する数値には上限があって「50+」が最高です。
海外の商品では、SPFの測定方法が日本と違うのですが、数値の意味と効果はほぼ同じです。

PAとはProtection Grade of UVA の略です。要はUVAの防止効果の目安です。
前回のコラムで書きましたが、UVBは表皮まで達しシミ・そばかすの原因となりUVAは真皮まで達してシワ・たるみの原因になりますので、「光老化」を防ぐ目安といっても過言ではないかと思います。しかし、紫外線の真皮への影響は長期的に現れてくるものですから、実際日焼け止めを使用した直後ではこのUVAブロックの効果を実感しにくいため、SPFの様に数値ではなく、「+」の数で表示されています。そしてこのPAは日本製品のみの表示方法で海外では今のところ確立された測定法がありませんのでご注意を。
PA+ PA++ PA+++と表示には3段階あり、+++がUVA防止効果最高という意味です。

パラオのような赤道に近いリゾート地では、もちろん日本よりしっかりとしたUVブロックが必要になります。例えば、真夏の東京ならSPF20?30 PA+?++程度で十分ですが、パラオとなるとやはりSPF50+でPA++?+++は必須です。
更にマリンスポーツをするとなると、上記の基準のほかにウォータープルーフの日焼け止めでなくちゃ意味なし。

く「あたし日焼け止めはかぶれちゃうから使えないの?」と言う方がいます。日焼け止めには様々な成分が使用されていて、大きく分けると2種類に分かれます。
紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」です。吸収剤はその名の通り紫外線を成分の中に吸収してしまうもので、皮膚の表面で熱を持たせたり多少の化学反応がおこります。かぶれの原因となっているのはこの紫外線吸収剤なんです。
従ってアトピーなど皮膚疾患のある方やかぶれやすい方は「紫外線吸収剤不使用」と記載している商品を選ぶと良いと思います。この吸収剤は紫外線防止効果がかなり強いのですが、最近の製品では紫外線散乱剤単独でもウォータープルーフで尚且つSPF50のものがちゃんとあります。ただ紫外線散乱剤単独のものは塗ると白浮きしやすいのが難点ですので塗ったあとよくのばしてください。
皮膚科で購入できる日焼け止めはほとんど紫外線吸収剤不使用の物ですので、肌に合う商品をさがしている方は皮膚科で相談されるのもよいでしょう。
日やけ止めの使用にあたって注意点は、ウォータープルーフであってもやはり汗をかいたり水を浴びると落ちてきますので、こまめに塗りなおすこと。あと、使用に際しかなり肌が乾燥しますので、塗る前と日焼け止めを落とした後は入念に肌の保湿をしましょう。 あ、それとウォータープルーフの日焼け止めは石鹸だけでは落ちませんので、専用のクレンジング料も使ってくださいね。では、皆さんしっかり日焼け対策をしてパラオでのレジャーをエンジョイしてくださいね。


佐々木郷子佐々木郷子 (ささき きょうこ)
内科医。以前パラオのベラウメディカルクリニックに約2年半勤務。パラオ在住中は総合診療に従事。帰国後、秋葉原メディカルクリニックに勤務中。
URL; http://www.yukokai.jp/
 

vol.2 日焼けのお話

 

念すべき初回コラムです。今回は日焼けと皮膚についてお話したいと思いますが、青い海・明るい太陽の下で活動する皆様にはちょっと耳が痛い内容かもしれません。

私たちが屋外で浴びる紫外線は主に2種類。長波長のUVAと中波長のUVBです。これらが皮膚に影響を及ぼすわけでして、中波長のUVBは皮膚の表面(表皮)に作用してメラニンを増やします。これは単純にシミ・そばかす・色黒の原因になります。
マリンスポーツをやっているんだからしみなんてしょうがないわ?!気にしないわ?!黒いのが健康的?!と言う方は多いですよね。もちろんその台詞は理解できます。太陽の下でおもいっきり楽しむがハッピーなのですから。自然とたわむれるのが一番。うんうん。

しかーし! 光(紫外線)は老化を加速するのです。最近人々の皮膚の老化現象の主な要因が“加齢”による変化ではなく、“光=日焼け”が主な原因と言われるようになりました。
これは女性にはキツイ一言でしょう。

その理由として、長波長のUVAは皮膚の奥の真皮に達します。ここにはコラーゲンやエラスチンという皮膚を支えてハリを出す成分があり皮膚の土台となる部分です。コラーゲンやエラスチンはUVAによって順次破壊され、だんだんと肌を支持する能力が低下していきます。更に真皮の中にある線維芽細胞というコラーゲンとエラスチンを再生する細胞の機能も衰えていきます。
これらの結果として、しわ・たるみが発生するわけです。コラーゲン・エラスチンが壊れると、その間質にたまっていたヒアルロン酸も行き場を失い真皮に含まれる水分量が少なくなって乾燥肌にもなります。

私、日焼けしてもシミになりにくいから大丈夫?!というあなた。シミが増えなくともしわが増えます。たるみます。
医学が進歩したとはいえ、シミを取るよりシワ・たるみを取るほうが手間も金もかかるし治療も痛いものばかりです(笑)。

たオゾンホールが拡大し、これらの有害紫外線量も一昔前より格段に増加しています。UVBは皮膚のDNAを壊し皮膚癌の原因にもなります。日焼けした後、皮膚が赤く腫れ上がっている状態はDNAが壊れている時なのです。壊れたDNAを修復する機能が働いて鎮静化し肌の状態が落ち着くわけです。しかしこの修復機能も、日焼けを繰り返すと徐々に衰えていき皮膚癌のリスクが高くなります。

というわけで、海で私を見かけたことのある方は私の全身装備の理由をご理解いただけましたでしょうか?つば広のUVカット帽子・顔3重塗り(マスクが曇りやすいのが難点)・長袖ラッシュガード(もちろん生地はUVカット加工)。さすがにサングラスは眩しい時にしかつけませんが、最近は手袋も常時着用せねばと思っていますし、浮上後のボートを待つ水面ではものすごく無防備になってしまうので、UVカットふろしきでも頭にかぶろうかなと真剣に考えています。^^

なので、職業柄のコメントで誠に申し訳ないのですが、大切なのは予防医学。
レジャーに煩わしくない範囲で日焼け対策する事をおすすめします。
パラオの紫外線はほんとに強いんですよ?。

次回は日焼け止めの話をしますね。

佐々木郷子佐々木郷子 (ささき きょうこ)
内科医。以前パラオのベラウメディカルクリニックに約2年半勤務。パラオ在住中は総合診療に従事。帰国後、東京ライフクリニック アキバ診療所に勤務中。
URL; http://www.tokyolife.or.jp/