オリジナルコラム
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執筆者: ブレル 美苗
vol.111 人生最大のお買い物
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の人生で一番大きな買い物をしました。家を買いました。日本だとどちらかというと家は「買いました」に近いかもしれませんが、こちらでは家を「建てました」ですね。まさか自分の人生で海外に家を建てることになるとは想像もできませんでした。そもそもパラオでは外国人が土地を持つことができないそうです。土地の売買もあまりないようですので、コロールのように人口密集地に家を建てるのも容易ではないようです。たいていのパラオ人はコロールに土地を持っている親戚の土地に建てさせてもらうとか、コロール州の借地に家を建てているようです。

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さて我が家ですが、ラッキーなことに夫がコロールに家族所有の土地があり、その一部に建てることができました。ここまでくるのには本当にいろいろとあったんです。まず最初に行くところは銀行。私達は自己資金がほとんどなかったので、住宅ローンを組みました。パラオには銀行はいくつかあるのですが、住宅ローンが組める銀行はなんとひとつ。選択の余地はありません。しかも最長15年。担保は土地です。保証人は土地の所有者、我が家の土地は兄弟で所有していますので兄弟の承認が必要でした・・・と簡単に思われるでしょう。ところが!夫はなんと10人兄弟しかも半分は海外に住んでいるのでこの承認をもらうだけで一仕事ですよ。

そして、建設会社の選択と建築許可証の申請。同時進行で行います。建築許可証の申請は夫の仕事。そして私は建設会社との打ち合わせ。またこの建築許可証が役所仕事で時間のかかることかかること・・・。そのうえあっちでサインもらってこい、いやこっちではないあっちだともうたらいまわしで半分キレそうでした。近いとはいえ場所がぜんぜん違うので本当に参りました。

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そしてやっと許可証がとれるめどがたったころから私が建設会社との打ち合わせ。これも本当に大変でした。普通だと建設会社にある設計図のサンプルから選べばよいようですが、今回は私が設計しました。日本風にいうと96平米(35坪くらいですか)3LDKです。こちら風に言うと3ベッドルーム2バスルーム。私がどうしてもこれだけは欲しい、というのはウォークインクローゼット、玄関、浴槽つきのお風呂そして、トイレ風呂別。どれも日本の家なら普通にあるものですよね。ところが!パラオにはないのです。で、建設会社の担当者はフィリピン人。もうこれを説明するのにどれだけ時間がかかったか・・・。実物がないので口頭で説明してもなかなかわかってもらえずに本当に大変。最終的にはインターネットで日本の某メーカーのデジタルカタログから写真をお借りして、担当者に見せたら理解してもらえました。まさに「百聞は一見にしかず」ですね。

そしてやっと建築許可もおり、さて着工となりました。内装は自分で選ぶのですが、なんと自分でお店をまわって気に入ったものを見つけて大工に指示を出さなくてはならないのです。コロールのお店なんて数件程度なので簡単なのですが、これが欲しい!と思っても数量が足りなくて使えないなんてことも・・・。でもこの作業は本当に楽しかったです。いろいろとありましたが、家も完成し、住み始めて一年ほどたちますが、住み心地は満足しています。


 

ブレル美苗

ブレル美苗
パラオ在住10年。苗字はブレルに変わって早5年。
impac bakaryにてパラオフルーツクッキー職人として日々美味しいクッキーを焼いている。

 

vol.77 二国籍我が家の食卓

 

日雑誌社から取材を受けました。パラオ人と暮らしている日本人の食生活、つまり我が家が普段どのような食生活をしているか、というものでした。 取材の方が期待するような変った食生活は送ってないのですが、それでも日本人から見たらユニークだったようです。

我が家の食事のほとんどは日本人である私が作りますので日本の食卓のようではあります。まずこちらの人たちは家族で食事をとることがまずありません。自分が食べたいときに食べたいものもしくは誰かが作った残り物を適当に食べている感じです。食卓も特にないようでリビングなどでテレビを見ながらや外のサマーハウスでなど適当です。夫と話していて一番驚いたことがあります。普段我が家ではダイニングテーブルがあり椅子にすわって食べるのですが、パラオ人は床に直接皿を置いて床に座って食べることも多いのです。でもなぜか日本のちゃぶ台のように低いテーブルに皿を置いて床にじかに座って食べることができないそうです。何故?ときいても本人もうまく説明できないようで生理的にだめなのかなぁ、と思っています。

お客様によく聞かれるのがパラオ料理を出すレストランについてですが、パラオにはパラオ料理(ローカルフード)のみを出すレストランはないのでいつも答えに困っています。パラオで摂れた食材を料理するレストランという意味ではどこのレストランにもパラオ料理があるということになります。私達は基本的にローカルフードは家で食べます。使う調味料が醤油など和食に近いので私達日本人の口にも合います。でもなぜかどのような料理にもサラダ油が入っているようです。(魚の煮付けなど)ちなみに我が家ではパラオ料理は夫が作ります。私は作り方を知らないので作ったことがありません。一度私も挑戦しようかと魚をさばいていたら夫に「魚を虐待しているようにしか見えないので今後は触らないように」と言われてしまいました(笑)

よく外国人が食べられない日本の食べ物に塩辛、梅干、納豆などがありますが、私の夫(パラオ生まれ、パラオ育ち)はなぜかどれも大好きです。ちなみに最近は見かけませんが以前はパラオの惣菜屋でもかつおの塩辛などが普通に売られていました。疲れているときは「梅干どこー?」と冷蔵庫を探しています。そんな夫ですが、私がたまごかけごはんを食べていたら以前は「気持ちわる?い。そんなの人間の食べ物ではない」と言っておりましたが、最近は私が作らなくても気が向くと自分でたまごかけごはんを作っています。

そのように日本の食事の影響を受けた夫が一番お気に入りの日本の食べ物はソーセージの「シャウエッセン」(でも彼は発音が出来ず「シャウエス」と言います。)と、イカ墨スパゲティだったりします(これは和食ではないのですが、日本のスパゲティソースが大好きなので)日本人の私からみてこれだけはダメというパラオ人の食事(というかファストフード)は「コーンビーフと味キムチ(さらにクールエイド)」缶詰のコーンビーフ(もしくはツナ缶)に味キムチという日本からきている漬物(きゅうりと大根の漬物)にクールエイドという粉ジュースの粉を混ぜて食べるのです。みんなおいしいというのですが、私はどうしても食べることができません。夫も結婚当初は普通に食べていましたが、最近は「食べたいと思わなくなった」そうです。是非皆様もパラオのファストフードに挑戦してみてください。

 


 

 

 

ブレル美苗

ブレル美苗
パラオ在住10年。苗字はブレルに変わって早5年。
impac bakaryにてパラオフルーツクッキー職人として日々美味しいクッキーを焼いている。

 

vol.54 パラオでの出産

回は産休中ということもあり、外にネタ探しに行く時間なかったので、最近私に起こった(?)パラオでの出産について書いてみようと思います。日本では少子化問題が大きくとりあげられていますね。こちらでもNHKニュースなどでよく見かけます。パラオでも昔に比べると子供を産む人数は減っていると感じます。でも私がまわりを見渡すかぎりでは平均3人はいるので深刻な少子化とはいえないと思います。また日本での産科の医師不足もよく聞く話です。これはパラオでも同じことがいえると思います。パラオの国立病院には産婦人科の医師は2人です。この二人で妊婦検診から出産、産後の入院の回診、婦人科検診まですべてをこなしているのでいつ寝ているのだろう、といつも思います。 

パラオと日本での出産の違いはいくつかありますが、一番にあげるとすれば「料金」ではないでしょうか。私は日本での出産経験がありませんが、友人に聞くと、保険がきかないそうで、一回の妊婦の定期検診に数千円かかるらしいです。臨月になると毎週検診があるので出費も大きいですよね。パラオは外国人でも妊婦の定期検診は「無料」です。ビタミンと鉄分のサプリメントも無料でもらえます。かかる料金は超音波診断の$15と薬代のみです。超音波診断は毎回するわけではありません。安定期に入ったときと出産直前の2回程度です。薬も健康な妊婦であれば必要ありません。出産費用も日本だと数十万円かかるらしいですが、パラオだと帝王切開で$1300くらいです。ただこれは外国人料金なので、パラオ人はもっと安くなります。私はパラオ人の配偶者なので外国人とパラオ人の間くらいの料金で$400くらいでした。自然分娩だともっと安いです。 

次に「入院日数」だと思います。日本だと自然分娩でも一週間くらい入院すると聞きました。ここパラオでは一週間も入院している人はほとんどいません。私の場合、帝王切開で、一回目の出産では一泊、二回目では二泊で退院しました。二泊すると自分でも長い入院だなぁ、と思うくらいでした。産科の入院病棟は一日二回午前10時から午後2時と午後6時から午後9時しか面会時間がなく、面会できるのも母親の両親か子供の父親のうち一人だけと制限されています。また入院中は病院から提供された割烹着のような服しか着ていないので病棟の外にもいけず私は二泊でも結構退屈でした。 

そして、違いというか今回の出産をしているときにおもしろいなと感じたことは「多国籍」です。私が出産したときに手術室にいたのが、執刀医(産科医)と麻酔科医がフィリピン人、小児科医がアメリカ人、看護士達がパラオ人、そして患者が日本人でした。タガログ語と英語とパラオ語が私の頭の上でとびかい、日本語のうめき声が聞こえるという不思議な空間でした。そして生まれてきた子供がパラオ人と日本人のハーフというまさに多国籍手術室でした。 
これも、日本では聞かない話ですが、出産前に病院から「入院に際して用意しておくもの」リストをもらったのですが、その中に「子供の名前」がありました。これは、入院中もしくは退院時に出産証明書を作るための書類に記入しなくてはならないからなのです。それをもとに病院が出産証明を作って裁判所に送り、裁判所が出生証明書を発行するのです。これが、パラオ人にとって一番大事な身分証明となります。パスポートもこれがないと作れませんし、日本の出生届を出す際にもパラオの出生証明書の提出を求められます。

 

出産は大変な経験でしたが、今回は二回目ということもあり、多少余裕をもって観察できたと思います。皆様が多少でもおもしろく読んでいただけたのであれば幸いです。


ブレル美苗

ブレル美苗
パラオ在住10年。苗字はブレルに変わって早5年。
impac bakaryにてパラオフルーツクッキー職人として日々美味しいクッキーを焼いている。

 

vol.33 「ムームー」について

なんてデカいエンジンだ!!!

様こんにちは、はじめまして。ブレル美苗と申します。ここパラオでクッキーを作っています。こちらのサイトのお土産情報でも紹介していただいている「パラオフルーツクッキー」「パラオタピオカクッキー」を作っております。どうぞよろしくお願いします。

 

さて、今回何を書こうかと考えまして、今、私が着ている「ムームー」について書こうかと思います。「ムームー」といえば、フラダンスの時に着る衣装を想像されるかと思います。パラオでは正装として着ているようです。男性だと「アロハシャツ」になりますが。パラオ人のおじさんやおばさんは普段でも着ているようです。こちらの人は老若男女必ず最低一着は持っているものです。というのも、普段はTシャツやポロシャツにズボンという人でも教会に行くときなど男性はアロハシャツにロングパンツ、女性はムームーなのです。これもデザインが豊富でムームーというよりはワンピースって感じです。私が着ているものもムームーというよりかはワンピースに近い感じです。普段も私はTシャツにパンツなのですが、第二子を妊娠し、お腹がでてきたので普段はいているズボンが入らなくなったのです。いざ着てみるとデザインがストンとしているので涼しくて意外にも動きやすく快適です。

ムームーは洋服屋などでも買えるのですが、ここパラオはテーラー(ドレスショップといいます)がとても多く、歩いていける範囲で2、3軒あったりします。子供服から学校の制服、ウェディングドレスなどのフォーマルから家のカーテンやベッドカバーなどどんなものでも作ってくれるので、皆気軽に利用しています。オーダーメイドのワンピースなんて高いだろうと思うかもしれませんが、こちらでは縫製料金が安いので、洋服屋で売っているものより安いくらいなんですよ。それにちょっとした洋服の修理やすそ上げなどもとても安くやってくれるので、裁縫道具がいらないくらいです。自分のサイズにあわせて作ってくれるし、好きなデザインで作ってくれて、しかも既製品より安いものもあるとくれば、かなりオトクな気分です。私も何着かマタニティドレス代わりに作りました。布地も豊富にあり迷ってしまいますが、私の場合日本から和柄の綿布地を送ってもらい、雑誌などを参考にしてデザインしたものを作ってもらいました。布地とデザイン見本を持っていって(もちろんドレスショップにもたくさんのデザイン本があります←どこで手に入れたのか日本のファッション誌もありました!)オーダーしに行きました。ワンピースで3メートルくらいあればできるようです。その場で採寸し2、3日後には出来上がりです。

ドレスショップは本当に多くありますが、街中から便利な場所にあるお店をいくつか下記にご紹介します。

・Ben Franklin tailor
WCTCショッピングセンター2階。奥の方にあります。トロピカルな布地からソファカバーにもなる厚地まで種類が豊富。



・Morey’s fashion design
WCTC ショッピングセンター向い。小さいながらもコットンの布地は豊富。

 



・Palau curtain merchandise and dress shop
パレイシアホテル向かいのニューコロールホテル1階。一見雑貨屋に見えるのですが、奥がテーラーになっています。

・ Omsangl dress & tailor
Bank of Guamの裏。入り口が小さいのでちょっとわかりにくいかもしれません。学校(PCC)の隣なので昼間は学生で結構にぎわっています。

 

観光客の方(特にダイビングでこられたお客様)などで作りたいけど時間がないという方でも初日のダイビングの後などに行けば帰国するまでには仕上げてくれますよ。店によっては夜7時ごろまでやっているところもあるようです。是非パラオへお越しの際にはオリジナルの洋服を作ってみてはいかがでしょうか?


伊井淳教ブレル美苗
パラオ在住10年。苗字はブレルに変わって早5年。
impac bakaryにてパラオフルーツクッキー職人として日々美味しいクッキーを焼いている。