オリジナルコラム
nicedaytour
執筆者: 溝上 拓哉
vol.98 国際島・パラオ


 

ラオ首都コロールのホテルやレストラン、街の各ショップに出掛けると色々な顔と言葉の人達に出会います。

パラオの現在の人口は約2万人、その7割がパラオ人、約4千人のフィリピン人が出稼ぎなどで多く滞在し、米国人、日本人、中国人、韓国人が残りの2千人を占めています。

パラオ政府観光局の資料によれば、昨年の観光客は年間約8万8千人で人口の4倍以上の人達がパラオを訪れています。
昨年の一番の観光客は日本人で年間約3万人、僅差で台湾人、次に一昨年より週2便ソウルから定期便が飛んでる韓国が日本人の約半数と急上昇して3大アジア勢がパラオ全観光客の82%を占めています。
他のアジア系の観光客はフィリピン1700人、香港460人、、中国460人など等。
欧米人はアメリカからの観光客が一番多く年間約7800人、オーストラリア・ニュージーランドは約730人、ヨーロッパ諸国はドイツ、英国、イタリア、ロシア、スイスの順に全体で約2、500名。
欧米系の観光客全体は12%ですが、彼方此方で欧米人を多く見かけるのは彼らが非常に活動的なのと、パラオへの滞在期間が平均2週間とアジア勢の倍以上の休暇を楽しめるからだと思われます。
パラオでの日々の生活は、実際に多国籍な雰囲気を感じさせてくれます。レストランのウエイトレスや店番をしている殆どはフィリピン人か中国人、道路工事はパキスタン人やタイ人、海のツアーに出かければロックアイランドで台湾や韓国系のツアー会社のボートに出会い、無人島でのランチは彼らと一緒。ダイビングポイントでは各国の欧米人や日本人とボートオペレーターはパラオ人。
パラオ生活の中で各国の人達と交わり仕事をする時、言葉の壁だけでなく、文化や習慣、価値観の違いは大きく“生きる意味”さえも全く違う場合があるように思えます。出稼ぎ労働者の中には英語が書けない、計算が出来ない人も居ます。

色々な国の人々と触れ合い一緒に仕事をする機会は困難も多いですが、常識だと思っている事柄が実は断定できない思い込みだったのでは無いかと感じる事もあったり、改めて日本という国を海外に出る事によって外から見つめて、日本の良いところ悪い所を知る機会が多くなるように思います。

便利さではどの国より断然、日本は優れているのですが、時に不便さを強いられるパラオという南の島的で多国籍な環境は、強制的に人をスローライフにしてしまい、そのペースに居心地の良さを感じ出すとすっかりパラオから抜け出せなくなってしまうように思えます。

 

その時にパラオ人達がいざと言う時に口にするパラオ日本語「ダイジョーブ!」「モンダイナーイ!」の真意を同調するかは別として、理解する事となるのです…


 

溝上 拓哉

溝上 拓哉
東京三軒茶屋生まれ。インド・カルカッタ、ハワイ、LAカルフォルニア、ロンドン。ジプシーのように流れ流れてやっと日本に腰を据えたと思ったら何故か2007年12月パラオにてダイニングバーエリライをオープンしました。 東京自由が丘近辺で家具屋をやってます。
URL; http://www.elilaipalau.com

 

 

vol.49 パラオの自然の力

パラオの自然は凄い!」パラオに来た人達が揃って口にする言葉です。皆それぞれの思いがあり、ダイバー達にとっては海中のダイナミックかつ多種な生き物だったり、魚釣りを目的にした人達にとっては魚影の濃さ、日本では滅多にお目に掛からない大物だったり、それ以外のアクティビティでもパラオの自然の魅力は尽きません。其々の遊びを楽しむにあたって、ロックアイランドの壮大な景観、まるで木の精が宿っていそうな巨木や森、数え切れない種類の青色や緑色を見せてくれる透明度の高い海が、感動を更にドラマチックに演出してくれます。

 

世界各国からの訪問者達は、自然が作り出した驚くべき天然の造形美や火傷をしてしまいそうな程に強い日差し、突然降り出したと思うとすぐに止んでしまうスコール、しっとり心地よい潮風など、間を空けずに彼等の五感にパラオの自然が直接語りかけてくるように感じるはずです。

その経験は自由なリズムの心地良い音楽のように、言葉にならずとも忘れがたい自然との対話となって、パラオの魅力の虜になった多くの人達と同じく、再度この地に足を運んでしまう。パラオ訪問者のリターン率は他国と比べるとかなり高いのです。

自然が惜しみなく与える生命力を感じる一方、パラオに在住の方達はその反対の力、すなわち自然に帰す力の強さも感じて生活をしているように思います。強い日差しが加速させる海の近くならではの錆、塩害、腐食。油断すると「あっ」と言う間に生えてくるカビなど創造物を土に返そうとする力は日本では感じられないくらいに強力です。それはパラオの自然が与える生命力と比例して、驚く程急速に船舶、車、ガードレールや標識、あらゆる人工的な建造物を容赦なくボロボロにしてしまいます。

パラオへ遊びに来た人達の多くが「パラオに来て体の調子が良い」「肌の調子が良くて吹き出物が消えた」「パラオでは二日酔いしない」その他にも体調、健康に関する良い話をよく耳にします。僕が幼い頃に2年間過ごした同じ南太平洋の島、ハワイには「マナ」というエネルギー神話が存在する。それは生命力の象徴で、人々に力を与え病気を癒してくれると言い伝えられている。もし、このエネルギー・マナがこのパラオにも存在し、人々に作用するのなら、それは人間がこの大自然の一部である事を実感させてくれ、パラオに魅力を感じて不思議と何度も訪れてしまう人達は、実はパラオのマナの虜となって無意識に自然のエネルギーを求め、享けるべくパラオを訪れてしまっているのではないか?とちょっと行き過ぎなくらい「パラオの魅力」の理由を考えてしまうこの頃です。

…もしかして、あなたもその一人ですか?

 

 

溝上拓哉

溝上 拓哉

東京三軒茶屋生まれ。インド・カルカッタ、ハワイ、LAカルフォルニア、ロンドン。ジプシーのように流れ流れてやっと日本に腰を据えたと思ったら何故か2007年12月パラオにてダイニングバーエリライをオープンしました。 東京自由が丘近辺で家具屋をやってます。
URL; http://www.elilaipalau.com