オリジナルコラム
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執筆者: ずっく
vol.119 旅行記風かってに三大瀑布。
11901.jpgベルダオブ島の面積は約332k?、標高は高い場所でも約200m。しかしパラオで唯一川が存在する島である。
バベルダオブ島は数年前にコンパクトロードと呼ばれる島を一周する舗装された道路が完成し、以前のような四輪駆動の車でなくても島を気軽にドライブすることができるようになった。島を車で走っているとそのほとんどが鬱蒼とした緑に覆われているが、その緑に埋れるように水の湧き出る場所がありスコールで齎される雨水と混じりながら川となり、熱帯雨林の森の中を縫いながら海へと繋がって行く。

11902.jpgスパンの滝はコンパクトロードからすぐ近く、道を逸れてすぐの場所にある。車を止めて水の音のする方へ歩いて下って行くと川が見えてくる。川の流れに沿って進むとまもなく水の流音を残し流れが消えるが、川の中に入って流れの消える場所に立つと川が岩盤に沿うように流れ落ちているの目にすることができる。川の両脇には滝の下へと続く道があり下流へと進んで行くと滝を一望できるサマーハウス。
落差の大きな滝ではないが、ちょうどよい傾斜となった滝は子供達の格好の遊び場になっている。
言い忘れたがここにはたまに口を大きく開けた先客がいるようで川に入る前にはまわりをよくチェックしてから入ることをお勧めする。

11903.jpgアルモノグイの滝はガスパンの滝と違い気軽に行くには向いていない。でもハイキングのつもりで行くならちょうどよいコースかもしれない。途中いくつかアドベンチャー気分になるアトラクションも含まれている。
コンパクトロードから少し外れた場所に降り、草に覆われたかすかに轍が残る道を歩いてゆくと丸太や鋼材を渡した小川があり、それをふたつほど越えなくてはならない。露で濡れた橋と呼ぶに忍びないそれはかなり滑りやすく、履き潰したビーチサンダルで来たことを後悔するには十分な理由になる。目的の滝に繋がる川が見えてくると目的の滝に行くまでの途中、大小の渓流瀑があり最終目的地まで7つの滝があるという。どこまで歩くのだろうかと心配になる頃道が突き当たりの様相となり、川へ下りて行くと目の前に幅広く壁のような岩盤を流れ落ちる大きな滝。そう、7つ目、目的の滝である。ジャングルに包まれたこの場所には滝の音と木々が風でさざめく音だけが響く。

11904.jpgガラツマオの滝はパラオで一番有名な滝。広くシャワーのように流れ落ちる滝を真近で見ることのできる、そして体感できる滝。
滝への入り口から少し進むとジャングルを一望できる高台から目的の滝も望むことができる。坂を下り、広くなだらかな溶岩石の沢まで出るとそこには自然に削られた深い窪みに水が流れ込みさながら天然のジャグジー。
川の水が流れる方向に従い木漏れ日の中をジャブジャブと進んでゆくと滝の音が近くに聞こえてくる。川から上がり小高くなった場所にたどり着くと目の前には自然のカーテンのように広がる水流。その飛沫は虹をつくり滝の上に広がる空はいっそう青く見える。


ずっく

Name:ずっく
所属 パラオハンモック部

vol.87 島酒

 

さんは南の島で飲むお酒ってどんなものを思い浮かべますか?青い海を眺めながら飲むトロピカルカクテル。リゾート気分満点です。ビーチで家族や友人たちとBBQを楽しみながら飲むビール。最高です。パラオの海を満喫した夜に飲むパラオレモンハイ。ローカルにも人気です。

 

では、南の島で作られているお酒はどんなものを思い浮かべますか?カリブの島々で造られている海賊たちも愛したお酒ラム。沖縄の島酒と言えば泡盛。ではパラオは?はい、パラオで造られているお酒、あるんです。スーパーやレストランで良く目にする地ビールRedroosterもそのひとつですが、今回はタロイモから造られている蒸留酒『Shimachu Nagomi』についてお話したいと思います。

『Shimachu Nagomi』はパラオ共和国バベルダオブ島にある蒸留所で、パラオで有機栽培されたタロイモを原料に、日本の芋焼酎と同じ製法で造っている蒸留酒です。タロイモとはパラオで昔から主食として食べられてきた食物で、日本のサトイモに似ています。簡単に作り方の説明を。まずは蒸留所を建てるところから……書くと長くなりますので省略。でもここはやっぱりパラオ。自分たちで建てちゃいます。

まずはお米を蒸かして麹を作ります。麹造りはとっても大切な作業。普段、ダイジョーブ!!ディャガモンダイ!!と言っている(こんなことを言っている時は大丈夫じゃないことのほうが・・・)彼らも、この時ばかりは真剣な眼差しになり蒸米を混ぜる手で温度と湿度を掴みながら麹を作っています。

 



さて出来上がった麹から最初のモロミをつくり酵母を増やします。モロミ作りはここからが本番。バベルダオブ島で有機栽培されているタロイモを収穫して皮を剥きます。さすがは主食として慣れ親しんでるパラオ人。細かい根に覆われた表皮を手早く剥いていきます。皮を剥いたタロイモは蒸かしてからマッシュポテトのように潰し最初のモロミに水と一緒に加えていきます。あとは温度を調整しながら発酵が進むのを見守ります。

モロミの発酵が治まったらメインイベント、蒸留です。モロミを直釜式の常圧蒸留器に入れ火加減を見ながら蒸留液が出てくるのを待ちます。最初に出てくる蒸留液のアルコール度数は70度以上、強烈です。パラオ人スタッフはそれを知らずに口に含んでビックリです。アルコール度数は徐々に下がり最終的に蒸留して取れた原酒は50度前後。この原酒を数ヶ月寝かせてから割り水で25度に調整して出荷されます。

さて味のほうは?というと、日本の焼酎よりも軽く、サツマイモとは違うタロイモの独特な風味が残っています。パラオにしかないパラオの島酒『Shimachu Nagomi』、ローカルフードと合わせて是非飲んでみてください。

 

 

 

 

 

 

 

ずっく

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燦燦と降り注ぐ(突き刺さる?)太陽の下、安全で美味しい野菜の生産に日々奮闘中。

 

 

vol.59 神話にまつわる場所

ラオで『ホントー(本島)』と呼ばれるバベルダオブ島に通い、パラオ人スタッフに囲まれて仕事をしています。
そのためその土地の話を見たり聞いたりする機会が比較的多いのですが、今回はそんな話の中からパラオの神話にまつわる場所の話を。

 






パラオはもともと文字を持っていなかったため神話や伝説が口承で伝えられてきました。数多くある話の中でストーリーボードにもよく描かれている『ウアブ』という有名な神話があります。簡単に説明すると「昔、パラオはアンガウル島(ロックアイランドの南、ペリリュー島の南西10kmに位置する島)しかありませんでした。ある時ウアブという男の子が生まれましたが、とても成長が早く食欲も旺盛で島にある食べ物では足りず仕舞いには島の人々まで食べてしまいました。島民は成長が止まず巨人となるウアブを恐れ、薪を積み焼いてしまいました。ウアブは焼け果て海に倒れて今のパラオの島々になりました」と言ったところでしょうか。 

神話でウアブの体はバベルダオブ島になりました。パラオ人スタッフの話によるとこの神話にまつわる場所があるというのです。

休日、バベルダオブ島の西側ほぼ中央に位置するガスパン州にあるイボバン村へ。そこに住むパラオ人に案内してもらい車で移動。着いた先はコンパクトロードと呼ばれるバベルダオブ島を一周する道からほんの少し逸れた道の突き当たり。そして目の前は草木が茂る原野。 
車から降りると「Let’s Go!!」颯爽と原野をかき分け突き進むパラオ人。原野を越えると椰子やビンロウジュの木々が生い茂るジャングルの中へ。道はあるはずもなく軽快に進むパラオ人を見失わないようになんとかついて行きます。パラオ人は途中ビンロウジュの実を取ってくる余裕あり。坂を下り沼地を越え40分ほど歩くと真っ赤な水が流れる小川に辿り着きました。
この小川、『ウアブハート』と呼ばれる場所でバベルダオブ島を流れる川の源流です。ここは倒れたウアブのちょうど心臓にあたる場所。赤い水が流れ、川の一部がハート型になっています。体のわりに小さな心臓ですが(笑) 
赤い水の正体はこの場所だけ川底の岩肌が赤く、木漏れ日で照らされると流れる水が川底の色を映し川全体が赤く見えるのです。暫しせせらぐ川の音と深い緑の中で癒されて険しいジャングルの中を帰路につきました。

今回のようなジャングルの中は地元のパラオ人がいないとなかなか行くことが出来ません。でも神話にまつわる場所は他にもまだまだ沢山あります。そんな場所を探す手始めはパラオの神話や伝説を知ること。

神話や伝説はギフトショップなどにあるストーリーボードでも知ることが出来ます。気になる彫画があったらそのストーリーを聞いてみましょう。もしかしたら近くにそのストーリーにまつわる場所があるかもしれませんよ。



みわ

Name:ずっく
燦燦と降り注ぐ(突き刺さる?)太陽の下、安全で美味しい野菜の生産に日々奮闘中。