オリジナルコラム
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執筆者: 宮下 実千代
vol.112 パラオ箸の長い道のり
11201.jpgラオでも"CO2削減"、"エコ"などという言葉を耳にする機会が多くなりました。
しかし、このパラオ 日本のような工場もほとんどなく自然がいっぱいの国、この国でいくらCO2を削減しましょう!!と呼びかけてもなかなか効率的ではありません。せいぜい冷房の設定温度を上げる、使わない電気は消す・・・と当たり前のようなことだけ。
ロックアイランドの真ん中あたりにある無人島をはじめ、世界的な温暖化に伴い海面の上昇でどんどん沈みかけてる島々。小さな白砂のある無人島に3本だけヤシの木が立ち"オバQアイランド"の愛称で呼ばれてた島も海面が上がりココナツの木が倒れ、今は姿を消しました・・こういう状況を目の前にして私達パラオに住む日本人に何かできないものか?しかし、あまりにも課題が大きすぎる・・

現在 年間パラオに3万人の観光客の方々が来られています。旅行中でも毎日する食事、日本人であれば必ず使うであろう箸、海へツアーで出る際に使われている箸、夕飯を食べにレストランで使う
箸、いったい、どのくらいの箸が消費されているのでしょうか?とあるレストランでは年間800本ほどの箸が消費されていると。
それではMy箸を作ってみては?!少しはエコ活動になるのでは?というのがはじまりです。
もちろん工場なんてものはありありません。パラオにはストリボードという板彫りはお土産として有名ですが、パラオ産の箸というものはまったくありません。板彫職人に聞いて見ると小さな道具がないからと数十人に断られ、やっとやってくれそうな職人に出会ったと思ったら今度は"やったことがないから・・"の一言で断られ、約半年間あらゆる職人を訪ね やっとみつかった1人のパラオ人職人。I try its!と。
11203.jpgパラオ人の手でひとつひとつ作ってもらうしかありません。また材質はパラオにある木のうちでもどんなものを使えばいいものか、今まで誰もやったことがない分野のため手探りからのはじまりです。板彫りにも使っているマホガニ?軽い材質のラス?ジャングルに生える強いマングローブ?どの材質が一番箸として使いやすいものか?使っているうちに色落ちしないのか?匂いはしないのか?ひとつひとつ試しながらの製作です。
その中でもアイロンウッドというロックアイランドに生える木。この木は強く、100年使えると言われる頑丈な木。これに決まりました。
この木をまずボートでロックイアランドに向かいGetすることからはじまります。そして細かく角材にしていきます。2対が1個の箸となるわけですから少しのズレも使いにくい箸になってしまう・・1本の箸を製作するのにつきっきり1日がかり。しかも職人魂として何度も何度も削り続け、2対1本の箸が完成するまで約1週間。これで完成ではありません。この箸を次はタロイモ畑に持って行きます、このタロ芋はパラオ人が今でも主食として食べる芋。そしてタロ芋畑の土の中に入れて待つこと約3カ月。ここで熟成がはじまるのです。そうすることによって色がより深くなりまた強くなるのだとか。確かにツヤのある箸になったような・・しかし、3カ月も経つと前の箸の姿をもう忘れる頃・・。こういう長い道のりを経てやっと完成です。

11204.jpgよく見ると確かに2対の1本1本の箸は長さが違ってたり太さが違っていますが、パラワン(パラオ人)魂が吹き込まれてるように思います。現在 店頭に並ぶとすぐに姿を消していきますが、"幻のパラオ箸"近い将来にはもっと数を増やし、パラオ名産として成り立っていけば少しでもエコ活動になるのでしょうね。私もなんだか変な所に足を突っ込んでしましましたがパラオで工場を作らずしてまた小さいですがパラオの産業として成り立っていくことに少しでも協力ができればいいと思ってます。

 

 

秋野大

宮下 実千代 
パラオに住みはじめて11年。現在はオアシスにてインストラクターとして海へ出る日々。しかし最近では海よりも陸の方が・・・と滝ツアーや遺跡巡りなどの探検にハマって


vol.89 我が家のリビングルーム事情

 

ラオの我が家はなぜか動物が次々と増えていきます。もともと動物が苦手だった私ですが人恋しくなってるのでしょうね。パラオでは今までいろんなペットを飼ってきました。まずは犬。目をあわした瞬間、愛着を感じてしましました。ロットワイラーというパラオがドイツに統治されていた頃に持ちこまれたという種とパラオ犬の雑種犬。そして次にサル。カニクイ猿という種で水をあげると凶暴になるとかで、水分はほとんどを果物で摂取しています。しかし、体を洗うごとに大きな口をあけホ?スから出る水をそのまま丸呑み状態。そうしてるうちにいつしか大きなサルになってしまいました。

 

ある日海から戻ると店の前にパトカーが3台駐車。何事か?と警察官に話を聞いてみると案の定サルについてでした。“きみのサルかい?隣のお家の大事に育てていた欄の花をすべてむしり取って隣人からの苦情だ”と。“引き取って処分する”と言うのです。翌日もその翌日も海から戻ると店の前にはパトカーが。お客様の手前毎日パトカーの止まる店はどうなのだろうとも思うのですが、あっさり警察官に引き渡すわけにはいきません。しかし、これ以上はコロール本島で過ごすこともできず、結局ペリリュー島へ島流し。知り合いに飼ってもらうことになりました。犬とサルがいた頃は私が同行することなく2匹一緒にお散歩に行っていました。イヌとサルは敬遠の仲だと言いますが、そうでもなく実は仲良し。イヌについたノミを摂取することがサルの日課になってました。

そして今度はオウムがやってきました。この鳥は日本統治時代に持ち込まれ野生化したものでパラオ人にも“やっこちゃん”と親しまれてきたわけです。我が家でも特別に名前をつけてるわけでもなく“ヤッコちゃん”という名前です。外を通る人が家の中にいる鳴く鳥を気にして“やっこちゃん!”と読んでくれます。そうです、オウムは全部ヤッコちゃんなのです。

そして以前の犬にかわって今度も同じ種の犬を飼うことに。名前はブーBUUCHといいますが、パラオ人が大好物のヤシの実ビンロージュのパラオ語です。これまたパラオ人に親しまれてる名だけあって車の中からも見かけたらブーと言われるほど有名な変わり者の名前を付けたれたイヌとして知られてしましました。ブーといっても“ぶううう?”(深い発音)という奥深い発音です。このイヌですが牛柄でみるみるうちに大きくなります。わずか9カ月で体重は50kgにも・・(もしかしたらほんとはイヌではなく牛なのか?)先日来られた女性のお客様に“このイヌ 私と同じ重さ・・”と絶句されてしまいました。
そして今度は我が家にハトがやってきました。ジャングルで怪我をしていたから保護をしてきたのだとある日突然やってきたハト。まだ自分で食べ物を口にすることはできず、飛ぶこともできないので現在は保護中。ある日 リビングルームでスキップをするハトさん発見。なんとも軽やかに!!ちょっとスキップしてみてはホーホー、ズウウーと鳴きます、そしてまたスキップ。飛ぶ練習をしているのでしょうなー。そして、はじめはハトって何を食べるのだか?とマメや米を食べさせてみましたが食べません。野生のジャングル時代はこのハト何を食していたのだろうと聞いてみると“パラオブドウ”というピタンカの一種を食事にしているそうです。しかし我が家に来てからはそういうものは手に入らず・・今はアメリカから輸入のブドウが大好物なのですがね?。

こんなふうに一軒屋で住んでいるならまだしも、アパート住まいの私にとっては家の中で飼うしかない状態。次から次へと家族が増え、ついにはリビングルームまでもが占領状態・・・これってどうなんでしょうね?!
犬やサルは中国人に食べられるかも?ハトはパラオ人に食べられるかも?ということでリビングルームで大切に飼っていますが、プチ動物園状態です。

そんなパラオでの生活は、朝起きて東の空を見上げると朝焼けがきれいだったり、スコールが降ったあとふと空を見上げると虹が一瞬顔を出していたり、昼間は空が真っ青で透き通ってたり、夕日が静んだあと空が真っ赤に染まったり、素朴な暮らしですが大自然が私達に幸せをもたらしてくれる暮らしです。

 

 

 

 

 

 

秋野大

宮下 実千代 
パラオに住みはじめて11年。現在はオアシスにてインストラクターとして海へ出る日々。しかし最近では海よりも陸の方が・・・と滝ツアーや遺跡巡りなどの探検にハマっています。