オリジナルコラム
nicedaytour
執筆者: 西條 真愛
vol.147 イルカを支える名脇役
14701.jpg皆さん初めまして、西條真愛(まあい)です。主に、Dolphins Pacificのオフィスにて勤務しております。

さて、Dolphins Pacificと言えば...イルカに会える場所。主役は、もちろんイルカです。ディズニーランドで言うとミッキーマウス的存在。

施設のあるドルフィンベイへ行くと手袋をはめた手の代わりに胸ビレを、シッポの代わりに尾ビレを振って迎えてくれます。ミッキー張りにいつもスマイルです♪この屈託のない笑顔を見て癒されない人はいないのではないでしょうか。迷いのないジャンプ、決して後ろを振り返らない泳ぎ方(生き方)に励まされる方もいるかと思います。しかしディズニーランドには、ミッキー以外にも出会えるキャラクターが他にもいますよね。ドナルド、グーフィー、チップ&デールなどなどいろんなキャラクター達があちこちのロケーションで登場し、私たちをより楽しませてくれます。
14702.jpgここドルフィンベイにも実はたくさんいるんです。普段、主役の下に隠れている個性豊かなキャラクター達が。今日はそんな生き物達を3匹に絞ってご紹介したいと思います。

まずは、オオテンジクザメの「OLDUU」です。OLDUUはパラオ語で「人々に幸せをもたらす」という意味です。施設内にあるエメラルドラグーンと呼ばれる湖に生息しています。元々、パラオサンゴ礁センターにいたのですが、大きくなりすぎて困っているところをこの施設で引き取る事にしました。体長約3Mの大きな体の彼ですが、種類はジンベイザメと親戚にあたり、性格はとても温厚です。夜行性なので普段はお気に入りの倒木を枕代わりにして寝ている事が多いですが、スタッフが餌をあげにカヤックを漕ぎだすと「待ってたよ~」といわんばかりにカヤックの周りを泳ぎ始めます。その姿は、ご飯が欲しくてじゃれる猫のよう...。14703.jpg お次はハシブトゴイのキョロちゃん。目が大きく、姿形がチョコボールのキョロちゃんにそっくりなので、いつのまにかそう呼ぶようになりました。しかし、実は彼にはもう1つの名前があります。それは...「スーパーバイザー」なぜかと言うと、彼はイルカのトレーニングが始まると決まって浮き橋に降りて来ます。そして、プールの傍からじーっとイルカとトレーナーの動きを観察します。トレーニングを見る彼の目はとても真剣で、その姿はまさにスーパーバイザー!!
スーパーバイザー「そこっ、尾ビレピシッと伸ばして飛ぶ!」
イルカ「はいっ!」
スーパーバイザー「サイン出すときは、ピシッと手を伸ばして、姿勢よく!」
トレーナー「はいっ!」
こんな会話が聞こえてきそうです。プログラムに参加中、彼にはかなりの確率で出会う事ができます。
最後に施設の周りを囲むシャコガイ達です。施設内には大小あわせて全部で3000ほどあります。

14704.jpgコバルトブルー、深緑、紫、黄色、エメラルドグリーン...
外套膜と呼ばれる襞に住む褐虫藻の持つ様々な色。同じ種類であっても、1つとして同じ色のものはありません。見ていると吸い込まれそうになるくらい魅惑的な色を発し、青だけの世界に光をもたらせてくれます。手を伸ばすと両端に付いている殻で身を隠します。その間から見え隠れする色は、まるで手に入りそうで入らない宝石のよう。シャコ貝に関しての知識が乏しかった頃、「人食い貝」と呼ばれていたのが分かる気がします。大きさのせいもあると思いますが、この魅惑的な色は人を惹きつけるためと考えられても無理はありません。
施設では、世界最大の2枚貝、オオシャコガイも見る事ができます。施設一大きいオオシャコガイの推定体重は200キロ!何と、イルカ達と同じ重さです...。もはや、持ち上げる事は不可能。推定年齢80歳の彼は完全にこの施設の主となって毎日私達を見守ってくれています。
この他にも、イルカのプールに遊びに来る片腕のないカメ、浮き橋の傍でかくれんぼしているミノカサゴ、日陰で休憩しているイワシの群れ、それを狙っているアジやダツ、真っ青な背中をなびかせて飛ぶナンヨウショウビン、空から海へダイブして捕食するアジサシ、そして施設を悠々と泳ぐワニやウミヘビ...このパラオの大自然で生きる彼らが加わる事によって、この施設をより感動的な場所へと変身させ、お客様を幸せな気持ちへと導いてくれます。施設のあちこちで顔を見せてくれる名脇役達、さぁあなたはいくつ見つけられるでしょうか。


nishijo.jpg 西條 真愛 (さいじょう まあい)

徳島県鳴門市出身。ジプシー生活6年を経て、やっとパラオに落ち着きました。
趣味は、人と会う事、今まで出会った人の国の「ありがとう」を集める事。